フィンランド: LAND OF A THOUSAND TRACKS

Written by Ossi Peltoniemi (translated from Finnish)

私はトラックランナーです。どんなにロードランナーやマラソンランナーになりたいと思っても、結局は陸上競技にもどってしまうのです。ひどいレースの後は、トラックを延々と走るのをやめて、ロードに軸足を移すこともしばしばあるのですが。それでも毎年、気がつけばトラックのスタートラインにしゃがみ込んでいるのです。
Running
Karhu JP

SUCCESS 

それはたぶん、味わった成功体験が私の情熱をかきたててしまうからです。1年に1回でもレースで成功すれば、それだけでモチベーションが保てます。なぜトラックランニングはこれほどまでに魅力的で、中毒性があるのでしょう?

FINNISH PHENOMENON

トラックは正直です。トラックは平等であり、タイムは冷酷です。タイムがでれば、自分のレベルがわかり、言い訳は通用しないのですから。自分の結果について、誰かのせいにも、何かのせいにもできません。トラックには、坂道や岩場、急カーブなどの言い訳は存在しません。自分一人でトラックの上にいるのです。だからこそ、トラックでの成功は特に気持ちのいいものなのかもしれません。自分の限界に到達したいという欲求は、中毒性があるものの、きついものでもあります。多くのランナーは、自分のパフォーマンスを喜びながらも、クールダウンの時にはすでに次のレースを視野に入れています。これはフィンランドだけの現象なのかわかりませんが、フィンランドのランナーは決してハッピーではないような気もします。

I DON’T KNOW IF THIS IS JUST A FINNISH PHENOMENON, BUT IT FEELS LIKE A FINNISH RUNNER IS NEVER HAPPY!

INSPIRED 

トラックは世界共通です。気象条件を除けば、世界のどこででもレベルを測定でき、その結果は比較可能です。確かに歴史の中で路面やシューズは進化してきましたが、それでも1周は400mです。オリンピックでは、世界最高峰のトラックアスリートたちのペースを追いかけることができ、感動しました。スポーツファンは、自分の実力について考えることが多いものです。1500mをどれだけ速く走れるか?世界記録をどれだけ近づけるか?

ACCESSIBILITY

フィンランドでは、これらの質問に答えるのは簡単です。フィンランドには309の市町村があり、259のトラックがあります。ですから、自分の実力を試すチャンスは本当に多いのです。フィンランドのフィールドのほとんどは、自治体や市が所有しているため、フィールドへのアクセスは無料です。世界のトップと自分のペースを比較するのも面白さがありますが、自分の成績と比較するのが一番やりがいがありますね。一番中毒性があると思います。常にランナーとしての成長を試すべきでしょう。トラックでは、それがとても簡単にできるようになっています。あなたは最後にご自分のホームコースを訪れたのはいつですか?

Karhu JP

BLOG CREDITS 

Ossi Peltoniemi / @ossipeltoniemi. A history teacher and long-distance runner from Rovaniemi, Lapland (Finland). Currently Ossi is training hard to run sub 2:30 at the Berlin marathon.